夕方の15分、本棚の背表紙が教えてくれた「次の一冊」
夕方の光が斜めに伸びる頃、いつも同じ本棚の前に立っている。
手にとって、背表紙を並べて眺めて、また戻す。これを5冊くらい繰り返すと、ふと「あ、これだ」というのが決まる。
今日はたまたま、夏に読みたい本を選ぶ日になった。
背表紙だけのセレクション
本棚を前にすると、なぜか表紙より背表紙の方がよく見える。
色合い、文字の大きさ、縦のライン。並んでいるだけで、もう一つの物語が始まっているような気がしてくる。
この夏、読書リストに追加したのは3冊。
- 1冊目:表紙が白くて、タイトルが小さく書いてある本。ひっそりしているのが好きだ。
- 2冊目:友だちに「これ、読んで」と渡された文庫。帯に「夏に読んでほしい」と書いてあった。
- 3冊目:本屋でたまたま手に取ったエッセイ集。著者の名前も知らないのに、なぜか棚から目が離せなかった。
夕方の読み方
読んでいて思ったんだが、夕方の読書って昼間と全然違う。
朝は「勉強しなきゃ」という気負いがある。昼は「隙間時間で」という焦りがある。でも夕方は、ただ「今、ここにいる」。
窓から入る光が黄色みを帯びてくる頃、ページをめくる音がやけに大きく聞こえる。
紙の匂いも、夕方には甘い。
今日の小さなTO DO
- 本棚から1冊取り出す
- 窓辺に座って3ページ読む
- 読んだら、また元に戻す(でもまた取り出す)
全部読まなくてもいい。3ページだけでも、その瞬間だけ世界が少し変わる。
今、手にしている本について
3冊目について少し。
著者は料理のエッセイを書いている人で、普段は地方で暮らしているらしい。本の中には、朝のコーヒーの淹れ方から、近所の野菜の値段まで、ありふれたことが丁寧に書かれている。
「日常って、放っておくとぼやけていく。でも本に書けば、もう一度見えてくる」
そんなことを感じさせられる一冊だった。
夏休みの終わりごろ、もう一度読みたいなと思っている。
本棚の背表紙が、今日も誰かに何かを教えてくれそうな予感がする。